パターの打ち方をプロが解説|初心者がつまづく距離感のつかみ方とは
ゴルフのパッティングは、わずかなミスが結果に大きく影響します。
そのため、あと一歩でカップに入らず、悔しい思いをした経験がある方も多いのではないでしょうか。
パターの方向性や距離感が安定しない原因は、打ち方やグリップ、フェースの向きといった基本動作にもあります。正しい知識を身につけることで、パットの精度は大きく向上します。
ここでは、パターの打ち方について、方向性を安定させるための基本や、再現性の高いストロークを身につけるコツをわかりやすく解説します。
- パターの打ち方が重要な理由|スコアの約4割はパッティングで決まる
- パターの構え方
- 効果的なパターのストローク
- 初心者がつまずく"距離感"のつかみ方
- パターの距離感を毎日磨ける場所|FiT24インドアゴルフ
パターの打ち方が重要な理由|スコアの約4割はパッティングで決まる
18ホールのパー72では、パター数の目安は36打とされており、スコアの半分を占めるほどパッティングの割合は大きくなります。
そのため、ドライバーの飛距離を伸ばすよりもパット数を減らす方が、スコアに直結する効果は大きくなります。
パターは「センス」や「感覚」が必要なクラブというイメージを持たれることが多いですが、実際には基本を押さえることで安定させることができるクラブです。
正しい握り方・構え方・ストローク・距離感の4つを順番に身につけていくことで、3パットが減り、スコアが確実に改善されていくでしょう。
ここでは、握り方から構え・ストローク・距離感の習得まで、パターの基本を解説します。
パターの正しい握り方
パターは、ゴルフクラブの中でも特に多様な握り方が存在するクラブです。
ドライバーやアイアンとは異なり、パターでは飛距離よりも方向性や距離感の安定が重視されます。そのため、グリップもそれに適した握り方が求められます。
また、握り方ひとつで手首の動きが変わり、ストロークの安定性に大きく影響します。だからこそ、基本的なグリップの特徴を理解したうえで、自分に合った握り方を選ぶことが重要です。
自分に合ったグリップを見つけることは、スコアメイクにも直結します。
ここでは、代表的な3種類のパターグリップについて紹介します。
逆オーバーラッピンググリップ
逆オーバーラッピンググリップは、パターの握り方の中で最もスタンダードな型であり、初心者にまず試してほしいグリップです。
左手の人差し指を右手の指の上に乗せる形が特徴で、通常のショットに使うオーバーラッピングとは左右が逆になっています。この握り方は手首の余計な動きを抑えやすく、ストロークが安定しやすいメリットがあります。
パターのミスの多くは手首の余計な動きから生まれるため、手首をロックしやすいこのグリップは初心者にとって特に扱いやすいでしょう。
また、プロゴルファーにも多く採用されており、信頼性の高い握り方のひとつです。まずはこのグリップから試してみて、自分のストロークに合うかどうかを確認してみることをおすすめします。
クロスハンドグリップ
クロスハンドグリップは、通常とは逆に左手を下・右手を上にする握り方です。
右手が強く動きすぎる癖がある人に向いており、右手の余計な動きを自然と抑えることができます。
また、クロスハンドグリップは肩のラインが水平に保ちやすいという特徴があり、方向性の安定につながるでしょう。
右手が主導してしまうことでインパクトが不安定になりやすいゴルファーには、クロスハンドグリップを試してみる価値があります。
最初は慣れない感覚があるかもしれませんが、繰り返し練習することで自然とストロークが安定してきます。方向性に悩んでいる初心者でも取り入れやすい握り方です。
クロウグリップ
クロウグリップは、右手を爪のように添えるように軽く握るスタイルのグリップです。
プロゴルファーの採用率も高く、手首のロックがしやすいという特徴があります。右手の感覚で距離感を出したい人との相性が良く、繊細なタッチが求められるショートパットからロングパットまで幅広く対応できます。
右手を添えるだけの感覚で握るため、右手に力が入りすぎるのを自然と防ぐことができます。そのため、インパクトでの加速や減速が起きにくく、安定したストロークを生みやすい握り方です。
ショートパットで緊張しやすい人や、右手の力みが気になる人に特に効果的な握り方です。
パターの構え方

パターのグリップが決まったら、次に重要なのが正しい構え方です。
構えの段階でフェースの向きやボール位置がズレていると、いくら正しいストロークをしても狙った方向にボールが転がりにくくなります。
そのため、アドレスの段階で正確に構えを作ることがパットの方向性を安定させる基本です。ここでは、ボール位置とアライメントの基本について紹介します。
ボール位置とスタンス幅の基本
パターのボール位置は、効き目の確認を行い、左目が効き目の場合には「左目下」効き目が右目の場合には「左目よりも右」にセットすることが基準です。
効き目がわかったら、正しい位置にボールがセットされることで、フェースの向きとターゲットラインを正確に確認しやすくなるため、方向性のズレを防げます。ボール位置が前後にずれた場合、インパクト時のフェース角度が変わってしまい、打ち出し方向が不安定になります。
また、スタンス幅は肩幅程度が基準です。重心は土踏まず付近に置くことで安定したアドレスが作りやすくなります。もし土踏まず付近で不安定に感じる場合は、少しかかと寄りに重心を置くことで下半身が安定しやすくなることもあります。ただし、つま先寄りに重心がかかりすぎるとダフリの原因になりやすいため注意が必要です。
前傾の角度は、目線がボールの真上に来る深さを目安にすることが大切です。目線がボールの内側や外側にずれると距離感や方向性が狂いやすくなるためです。
確認方法としては、まず体の正面にクラブを持ち上げ、腕を地面と平行、シャフトも平行の状態にします。そこから手元だけを下げると脇が自然に閉まってくるため、その状態でヘッドを下げていき、肘から先とシャフトが一直線になる位置を確認しましょう。その位置から前傾姿勢を作ることで、ボールとの距離感や適切な前傾角度を確認しやすくなります。この時に両腕が外旋していると、より正確なアドレスを作りやすくなります。
アドレスの形が毎回一定になるよう、練習のたびに意識的に確認する習慣をつけましょう。
フェースの合わせ方とアライメント
パットの方向性を安定させるうえで大切なのが、フェース面をターゲットラインに対して直角に合わせることです。
フェースがわずかに開いたり閉じたりするだけでも、ボールは狙ったラインから外れてしまい、正確な方向に打ち出すことが難しくなります。
パターを構えたときにフェースがズレていると、ストロークで補正しようとしてかえってミスが増えてしまいます。インパクト時にフェース面をスクエアに保つことが、安定したパッティングにつながります。
そのため、ショットと同様にボールの先にスパットを見つけてボールとスパットを結んだラインに対してスクエアに構えるようにしていきましょう。
次に、フェースの向きを合わせたら、目標に対して肩・腰・足のラインを平行にする意識を持つようにしましょう。体のラインがターゲットと平行になっていないと、ストロークの軌道がずれてしまい、正確なパットが難しくなります。
打ち出し方向に対して1m以内にスパットを設けてボールと結んだラインを確認してからアドレスに入る習慣をつけると、アライメントのズレを防ぎやすくなります。
アライメントのズレはパットだけでなく方向性全体の課題につながるため、毎回丁寧に確認する姿勢を持つことが大切です。
効果的なパターのストローク

パターの構えが整ったら、次に正しいストロークの動きを身につけましょう。
パターのストロークは小さな動きですが、そのわずかなズレがスコアに大きく影響するためです。
正しいストロークの基本を理解して繰り返し練習することで、安定したパットが身につくでしょう。ここでは、効果的なストロークの方法と、やりがちなNG動作の改善ポイントを紹介します。
肩の回転で振る「ショルダーストローク」
肩の上下動(振り子運動)でヘッドを動かすショルダーストロークが、パターの基本的なストローク方法です。
手首を使わずに肩の回転でストロークすることで、余計な動きが減り、再現性の高いパットが生まれます。手首が動いてしまうとインパクトの強さがバラつき、距離感が不安定になりやすいため、手首をロックした状態を保つことが重要です。
バックスイングとフォロースルーの振り幅を同じにする意識を持つことで、インパクトでの加速や減速が起きにくくなり、距離感が安定しやすくなります。
それでも距離感が合わない場合は、力加減で調整しようとしてテークバックが小さくなっている可能性も考えられます。その場合は、単純に左右対称を意識するだけでなく、テークバックを少し大きくすることで、結果的に自然な左右対称のストロークを作りやすくなります。
また、両肘を軽く曲げた五角形の形をキープしながらストロークすることで、ヘッドの軌道がブレにくくなります。一方で、「三角形を保つべきか」「五角形を作るべきか」という点については、体格によって考え方が分かれる場合もあります。
例えば、背の高い方は三角形、背の低い方は五角形が合いやすいとも言われますが、基本的にはショルダーストローク(=体の動き)になっており、腕に極端な緊張が入らなければ、どちらでも問題ありません。五角形は、両肘を軽く曲げることで力みを減らしやすい点が特徴です。
このように五角形の形を崩さない意識を持つだけでも、ストロークの安定性は大きく向上します。慣れてきたら、鏡や動画を使って自分のストロークフォームを客観的に確認することをおすすめします。
やりがちなNG動作とその修正ポイント
パターでよく見られるNG動作は、主に以下の3つです。
- 右サイドを必要以上に使う
- 下半身が動き過ぎてしまう
- 「力」の強弱で打ってしまう
NG動作は、結果を早く確認したいという焦りから生まれることが多いため、落ち着いてストロークする意識を持つことが大切です。
NG動作のチェックには動画撮影を活用すると、自分では気づきにくい癖を発見しやすくなります。
①右サイドを必要以上に使う
パターでは「入れたい」という意識が強くなることで、右手や右肩を使い過ぎてしまうケースが多く見られます。たとえば以下のような動きが代表例です。
左手の甲が折れるほど右手を使ってしまう
右肩が前に出る
右を向いて必要以上に左へ振ってしまう
この状態になると、フェース向きが安定しづらくなり、方向性のミスにつながります。改善策としては、壁に頭を軽く付けた状態でストローク練習を行う方法が効果的です。頭の位置を安定させることで、右サイドを使い過ぎる動きが抑えやすくなります。手先ではなく、「体を動かして打つ」意識を持つことがポイントです。
②下半身が動き過ぎてしまう
ストローク中に下半身が大きく動いてしまうと、必要以上のエネルギーを使ってしまい、オーバーを恐れてインパクトで緩める原因になります。本人は気づきにくい動きでもあるため注意が必要です。
改善方法としては、誰かに両ひざの裏側を軽く支えてもらい、「下半身を動かさない感覚」を体感する方法があります。また、両ひざを少し外側に向ける意識を持つことで、下半身が安定しやすくなります。
さらに、壁にお尻を付けたままストロークするドリルも効果的です。余計な下半身の動きを抑えながら、安定したショルダーストロークを身につけやすくなります。
③「力」の強弱で打ってしまう
距離感を「力加減」だけで調整しようとすると、再現性が低くなりやすくなります。同じ力感を毎回完全に再現するのは難しく、前のホールと同じ感覚で打てないケースも多くあります。
そのため、パターでは「振り幅+リズム」で距離感を作ることが大切です。まずは15歩(約15m)以上の距離で、自分の基準となる振り幅を作りましょう。そこから「半分の振り幅」「さらに半分」と段階的に感覚を覚えていくことで、距離感の精度が高まりやすくなります。
こうした基準作りができるようになると、3パットを減らすための土台が作りやすくなるでしょう。
初心者がつまずく"距離感"のつかみ方

初心者が、パターでつまづくのが距離感です。
距離が合わなければラインも読めません。曲がり幅もわからないと、スコアにつながりません。
そのため、距離感の習得はパターの上達において特に重要です。ここでは、初心者が距離感をつかむための考え方と練習方法を紹介します。
距離感を「手の感覚」に頼ると安定しない理由
距離感を手の感覚だけに頼ると、その日の調子や緊張度合いによって大きくブレてしまいます。同じように、力の強弱だけで距離を合わせようとしても再現性が低く、安定しにくくなります。
さらに、コースでのプレッシャーや気温、芝の状態などの外的要因によっても、感覚や力の強弱が変化するため、感覚頼みのパットは再現性が低くなりやすいでしょう。
一方で、プロゴルファーは振り幅と距離をセットで覚えており、感覚ではなく振り幅の基準をもとにパットしています。
そのため、再現性を高めるには基準となる振り幅をひとつ持つことが大切です。基準の振り幅を持つことで、コースのどんな状況でも、この振り幅でこの距離という判断ができるようになります。
感覚に頼ることを減らし、振り幅という客観的な基準でパットすることが、安定した距離感への第一歩になります。距離感はすぐに身につくものではありませんが、正しい練習を続けることで少しずつ安定していきます。
「基準の振り幅」のつくり方と距離の目安
仮に絨毯などで3メートルという距離の練習が出来るとショートパットの練習が可能になります。3メートルを基準距離に設定し、そのときの振り幅を体に覚えさせることが距離感習得の出発点です。3メートルという距離はゴルフで重要なパットのひとつであり、ここを基準にすることで他の距離への応用がしやすくなります。
さらに、基準の振り幅に対して振りを大きくすれば約5メートル、コンパクトにすれば約1.5メートルといった形で距離をイメージできるようになると、距離感の引き出しが増えていきます。
もし距離感があまり安定しない場合は、アドレス時のスタンス幅を一定にしたうえで、「足の小指から小指までの振り幅だと何メートル転がるのか」「親指から親指までの振り幅なら何メートル転がるのか」といった基準を確認しておくのも効果的です。
パターマットなどを使って体感的に覚えておくことで、自分なりの距離感の基準を作りやすくなるでしょう。
また、練習グリーンでは漫然と打つのではなく、「この振り幅でこの距離が出た」という結果を確認する習慣をつけることが大切です。
まずは、自分が心地よく振れる振り幅を基準に、「1・2」のリズムでストロークしてみましょう。その際は、目標に寄ったかどうかを見るのではなく、3球連続で同じリズム・同じ振り幅で打つことを意識します。
すると、20歩前後の距離で1クラブ以内(パターの長さ程度)に収まってくるようになり、自分なりの距離感の基準が作られていきます。
そこから振り幅が安定してきたら、今度は振り幅を半分にして約10歩前後、さらに半分で約5歩、さらに半分で約2.5歩というように、距離との関係を確認していきます。
何となく打って何となく距離を感じるだけでは、距離感はいつまでも安定しません。
振り幅と距離の関係を数値として把握する意識を持つことが重要です。このように振り幅と距離の関係を明確にすることで、再現性の高い距離感が身についていきます。
また、コースに出る前に練習グリーンで基準の振り幅を確認することを習慣にすると、ラウンド中の距離感のズレを減らすことにつながります。
自宅でもできる距離感トレーニング
自宅のカーペットの上でペットボトルやコインを目標に置いて打つ練習は、距離感を磨くうえで効果的なトレーニングです。
グリーンとは芝の速さが異なりますが、振り幅の管理を練習するという点では十分に役立ちます。さらに、振り幅を時計の針でイメージすることや、スタンス幅の指の位置や体の部位に目安を決めて打つことも、結果として距離感の基準作りにつながります。
7時から5時、8時から4時といった形で管理することで、先ほどと同じように振り幅を視覚的にコントロールしやすくなります。
また、毎日5分でも繰り返すことで、ラウンド当日の距離感の合い方が大きく変わってきます。パターの距離感は一度つかんでも間が空くと鈍りやすいため、短い時間でも継続して練習することが大切です。
自宅での練習で振り幅の基準を体に定着させておくと、コースに出たときの距離感の調整がしやすくなります。毎日の積み重ねが、安定したパットにつながります。
パターの距離感を毎日磨ける場所|FiT24インドアゴルフ
パターの距離感は一度つかんでも間が空くと鈍りやすく、反復できる環境があるかどうかが上達の鍵を握ります。
FiT24インドアゴルフは24時間365日営業のセルフ練習場であり、仕事帰りや空き時間に15分だけ距離感の確認をするといった使い方もできます。天候や時間に関係なくいつでも練習できるため、パターの距離感を維持・向上させるための反復練習を無理なく続けやすい環境が整っています。
最初のうちは、画面上で距離感を合わせることに難しさを感じるかもしれません。実際のグリーンとは違い、視覚的な情報を頼りに距離を合わせる必要があるためです。
しかし、練習を重ねることで徐々に振り幅を覚えられるようになってきます。逆に、画面上でうまく打てない場合は、感覚だけでストロークしている可能性もあるため、自分の距離感を確認する練習としても効果的です。
さらにスイング診断機やハイスピードカメラが無料で使えるため、パターのストローク軌道やインパクトのズレを映像で客観的にチェックすることもできます。
セルフ形式なので人目を気にせず、自分のペースで同じ振り幅を繰り返す反復練習に集中しやすい点も大きな魅力でしょう。
FiT24インドアゴルフではクラブの無料レンタルや無料レッスン動画も用意されており、これからパターの基本を身につけたい初心者でも手ぶらで始めやすい環境が整っています。
パターの距離感を着実に磨くためにも、ぜひFiT24インドアゴルフを活用してみてください。
本コラムは、弊社社員でゴルフプロの秋山満が監修した内容をもとに作成しております。
